行政書士の独り言|こんな財務指標、イヤですか?

利益は「攻めるため」だけのお金ではない


みなさん、こんにちは!

運送業専門行政書士の齋藤です。

 

運送会社は、

きちんと利益を残さなければいけません。

ま、そんなこと、私が言わなくても

お分かりだとは思います笑。

ただ、私は、もう一つ、

あまり考えたくはないけど、

でも重要な使い道があると思っています。

それが、

「問題社員に対して、必要な経営判断をするための防衛資金」

です。

は?

何いってんの?

そんなことのために金なんて準備したくねーよ!!

と怒られそうですが…

でも会社を経営していれば、

深刻な問題を起こす社員が

ひょっこり現れる可能性はあります。

何度注意してもダメ。

ルールも全く守らない。

周囲に悪影響を与える。

真面目に働いている人のやる気やメンタルまで削いでいく。

そんな社員を、

「辞めてもらいたいけど、揉めたら面倒だしな…」

「弁護士費用も掛かるしな…」

と、お金を理由に放置してしまったらどうでしょう。

 

問題社員1人のコストは、給料だけではない

私のnoteでは珍しい海外のデータです笑。

Harvard Business Schoolで紹介されている研究では、

「toxic worker」と呼ばれる問題行動をする社員を

1人回避する便益を12,489ドルと推計しています。

日本円にすれば、約199万円です。

一方、平均的な社員を生産性上位1%の

「スーパースター」に置き換える便益は5,303ドル。

こちらは約84万円です。

もちろん、これは海外の研究ですから、

日本の運送会社でも必ずこの金額になるという話ではありません。

ただ、興味深いのは、

「優秀な社員を1人入れること以上に、

問題社員を1人避けることの経済的効果が大きかった」

という点です。

考えてみれば、

問題社員のコストは、

そいつに支払っている給料だけではありません。

そいつのせいで職場の空気が悪くなる。

社長や管理職が対応に時間を取られる。

真面目なドライバーが嫌気をさす。

最悪の場合、その真面目なドライバーが辞めてしまう。

「あいつ一人くらい我慢すればいい」

なんて思っていたら、

真面目なドライバーが2人、3人と辞めていく。

これでは、何を守っているのか分かりません。

 

いざというとき「戦えるお金」を持っておく

もちろん、問題があるからといって、

社員を簡単には解雇できません。

適切なプロセスは当然必要です。

それでも、

会社として厳しい判断

をしなければならない場面はあるでしょう。

そのとき、

「お金がないから動けない」

という状態にはしておきたくない。

私は、そのための資金を確保しておくことも、

1つの財務管理ではないかと思っています。

退職に伴って必要となる費用。

専門家への相談費用。

代替ドライバーの採用費。

人員が補充されるまでの一時的な負担。

そして場合によっては、労働紛争となり、

弁護士費用などが必要になる可能性だってあります。

なんともまぁ夢のないお金ではありますがトホホ。

でも、これは言ってみれば、

会社を守るための「防衛費」です。

裁判をやれと言っているわけではありません。

避けられるなら、もちろん避けた方がいい。

ただ、

「裁判になったらお金が掛かるから…」

「揉めたら面倒だから…」

という理由だけで、経営判断を先送りするのも違うと思うのです。

「必要なら争うことも躊躇しない」

と判断できるだけの資金力も必要なのかもしれません。

利益というと、どうしても

「攻めるためのお金」に目が向きます。

でも、利益にはもう一つの役割があるとすれば

会社と、真面目に働いてくれている社員を守ること。

問題社員を放置しないためのお金を、

あらかじめ財務上の「防衛資金」として考えておく。

そんな財務指標があってもいいのではないでしょうか。

 

会社にお金があるということは、

単に「儲かっている」ということだけではなく

いざというとき、社長が躊躇せず必要な経営判断をできる。

そのための「選択肢」を持っている、

ということでもあるのだと思います。

 

それでは、今回はここまで。

最後までお読み下さいましてありがとうございます。

またお会いしましょう!!

 

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