行政書士の独り言|現状維持=裏切り
「食っていければいい」は誰の話?
みなさん、こんにちは!
運送業専門行政書士の齋藤です。
運送会社の社長と話をしていると、
ときどきこんな言葉を聞きます。
「別にこれ以上、大きくするつもりはない」
「食っていければ十分だから」
「小ぢんまりやるのが性に合ってるんだよ」
特に、年配の経営者から聞くことが
多い気がします。
もちろん、会社を何百台、何千台と
大きくするべきと言いたいわけではありません。
経営者それぞれに価値観があります。
ただ、私はこういう話を聞くたびに、
少し違和感を覚えます。
それって、本当に社長一人で決めていい話なのか?
と。
個人事業主で、自分一人だけで
仕事をしているならいいかもしれません。
でも、会社にはドライバーがいる。
事務員がいる。
配車係がいる。
そして、その一人ひとりに生活があります。
社長は「食っていければ十分」
と思っていても、
社員までそうだとは限りません。
ドライバーだって、
食べていけるだけではなく、
余裕のある生活がしたい。
毎年少しずつでも昇給してほしい。
できればボーナスだって年2回、しっかり欲しい。
家族旅行にも行きたいし、
子どもの教育にもお金を使いたい。
ごく普通の願いだと思います。
現状維持は、本当に「維持」なのか?
会社経営の最低限の責任は、
「会社を潰さないこと」
だと私は思っています。
社員と、その家族の生活が
会社にかかっているからです。
ところが、会社は何もしなくても
同じ状態を維持できるわけではありません。
燃料費は上がる。
車両価格も上がる。
人件費も上がる。
社員も歳を取る。
競争環境も変わる。
そんな中で、
「うちは今のままでいい」
と立ち止まったら、現状維持どころか
実質的には後退していく可能性があります。
それなのに社長だけが、
「俺はもう十分」
と言ってしまったらどうでしょう。
社員からすれば、
「いやいや、社長は十分かもしれないけど、こっちはこれからなんですけど!!」
と突っ込みたくなります笑。
会社を大きくする必要はないかも知れない。
台数を増やすことだけが成長でもありません。
利益を増やす。
生産性を上げる。
給与を上げる。
休日を増やす。
安全性を高める。
社員が安心して働ける会社にする。
これも立派な成長です。
つまり、
規模の現状維持はあっても、
経営の現状維持はあってはいけない
のだと思います。
社長が止まれば、社員の未来まで止まる
少し厳しい言い方をします。
社員を抱えている以上、
社長には責任があります。
そして私は、使命感も必要だと思っています。
「これ以上良くするつもりはない」
「今のままで十分」
そう言って社長が成長を止めれば、
社員の可能性まで一緒に止めてしまうかもしれません。
社員には社員のたった一度しかない人生があります。
社長の「俺はもうこれでいい」に付き合わせて、
その人生まで蟻地獄へ道連れにする権利が、
本当に社長にあるのでしょうか。
もし、もう会社を良くしていく気力も
責任感も持てないのであれば、
引退する、
あるいは次の人に経営を譲る
という選択肢だってあると思います。
もちろん、
私自身、偉そうなことを言えるほど
立派な人間ではありません。
どちらかというと小粒でコスいです笑。
そして、経営者の苦労を
すべて分かっているつもりもありません。
それでも、
「現状維持でいいんだよ」
と恥ずかしげもなく口にする社長に会うと、
どうしても思ってしまいます。
現状維持とは、社長自身が止まることではない、と。
社員の生活と未来を預かっている以上、
昨日より少しでも良い会社にしようとする。
小さな会社でも、
その責任と使命は小さくありません。
だから私は、
社員を抱える会社の社長にとって、
「現状維持」は、
ある意味で社員への裏切りなのではないか。
そう思うのです。
それでは、今回はここまで。
最後までお読み下さいましてありがとうございます。
またお会いしましょう!!
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