運送業の営業許可から営業開始までの流れ

新規で緑ナンバーを取得し運送業を始めようと思ったら、いろいろな手続きを一つ一つクリアしていかなければいけません。 これが思ったより時間も手間もお金もかかるのです。ちなみにこの一連の手続きを一般貨物自動車運送事業経営許可申請と言います。

私にご依頼いただくお客様には、運送業の経営許可申請をしてから実際に運送業がスタートするまで1年位見てほしいとお伝えしています。
もちろんスムーズに行けば7~8か月位で始められる場合もありますが、余裕をもって1年というご案内をしています。 実際に相談をいただいてから申請書を提出するまでにも1~2か月位と結構な時間がかかります。

運送業の営業許可申請はかなり難しい部類に入るので、クリアしなければいけない要件や用意しなければいけない書類などボリュームがハンパないのです。 ではポイントと流れを説明します。

ポイント1 運送業の経営許可申請には試験がある!

運送業の経営許可申請の1つのハードルとして「役員の法令試験」なるものがあります。
法人で申請する場合は、基本的には代表取締役(取締役でも大丈夫です。)が、個人で申請する場合は、申請した個人本人がテストを受けるのです。
そしてそのテストに合格しないと審査が進まないのです。詳しくは役員の法令試験についてをご覧ください。

しかも!チャンスは2回まで!

このテストに2回目で合格できないと申請を取り下げることになってしまいます。このテストは常に受けられるわけではないので運送業の経営許可申請とテストのタイミングを合わせることが早く事業を始めるためのポイントになります。

ポイント2 許可が下りてから勝負!

運送業の場合、経営許可が下りたからといってすぐに緑ナンバーを付けて営業が始められるわけではありません。

実は、経営許可が下りてからが勝負だったりするのです。経営許可が下りた時点でやっと半分クリアしたかなといった感じです。
経営許可が下りたと喜んだのも束の間、次から次へとやることが出てきます。

具体的には、運転手の確保、社会保険等の加入、帳票類を揃えたり、健康診断や適正診断の受診、運行管理者や整備管理者の選任届を出したり・・・。
こういった事を1つ1つクリアしてやっと「運輸開始前確認届」にたどり着けるのです。

長いですね。お互いが協力してムダなく進たいところです。
この時点での段取りをどれだけスムーズにできるかが行政書士のウデの見せ所です。1つ間違えてしまうとどんどん時間が過ぎてしまいます。

例えば、運転者です。

実際に採用、雇用する運転手はどんな運転手なのか?過去の経歴や職歴で運転させる前にやる事が変わってきます。前職はどんな会社で働いていたのか?事故歴は?年齢は?
こういった細かいことをきちんと確認し、事前に研修を受講させなければいけません。研修もいくつかのパターンに分かれるのでどのような内容の研修をすればいいかをきちんと把握していないとダメなのです。

ポイント3 スタート前にもうひとがんばり!

やっと「運輸開始前確認届」の提出が完了すればもう一息で運送業がスタートできます。

最後のハードルが「運行開始届」です。これでひと先ずは手続き完了です。

「運行開始届」を提出する前に青ナンバーにしたり、緑ナンバーにした車両を任意保険に加入させたり切り替えたりしなければなりません。
そして「運行開始届」や「運賃・料金設定届」を提出後、おおよそ2か月位でいよいよ初回の適正化事業実施機関による巡回指導となるのです。

運送業の営業許可から営業開始までの流れ
  1. 打ち合わせ
  2. 要件チェック・調査開始
  3. 見積書発行後、業務着手
  4. 各種書類の収集、預金残高の確認
  5. 申請書作成
  6. 申請書提出
  7. 役員の法令試験受験
  8. 経営許可が下りる
  9. 各種帳簿の準備、運転手の確保、社会保険加入
  10. 車両の準備
  11. 運行管理者、整備管理者等の選任届の提出
  12. 運行開始前確認届の提出
  13. 車両に青ナンバーを取り付け
  14. 運行開始届、運賃料金設定届の提出


運送業スタート


以上が、運送業を始めるときのおおまかな流れになります。
次からは運送業の許可を取るために必要な項目を「ヒト」、「モノ」、「カネ」に分けて詳しく説明していきます。