車庫の移転・新設・増設・減少について

一般貨物自動車運送事業が軌道に乗ってきてトラックが増えてくると、一番最初に出てくる問題が「車庫」をどうするか?という問題ではないでしょうか?

最初は、どの位事業が伸びるか分からないので、車庫をあまり広く取らない場合があります。ところが順調に業績が伸びてくるとトラックの台数もそれに比例して増えてきます。

トラックの台数が増えてくれば当然、車庫の面積が足りなくなりトラックが駐車出来なくなってしまいます。そこで車庫をどこかに借りようか、という話になるわけです。

車庫を新たに別な場所に借りたり、今の車庫に隣接した土地を借りたりして面積を増やしたり、そもそももっと面積の大きい場所に引っ越しをしたりといくつかの選択肢が出てきます。

しかし、一般貨物自動車運送事業において「車庫」はとても重要な項目です。つまり、勝手に別な場所に移転したり面積を増やしたり出来ないのです。きちんと認可申請をして認可が下りてからじゃないと車庫として使用することは出来ません。

勝手に車庫を移転したり面積を増やしたりしてトラックを置いたりしていると無認可の車庫を使用しているとして行政処分の対象になってしまいます。

車庫に関する手続きとは?

  • 車庫の新設(今の車庫とは別に、新たな車庫を新たに設置する場合)
  • 車庫の移転(今の車庫から別の場所に引っ越す場合)
  • 車庫の増設(今の車庫の面積を増やす場合)
  • 車庫の減少(今の車庫の面積を減らす場合)

事業計画の変更認可申請が必要です。

運送業の車庫の新設・移転・増設・減少に関する手続きは全て認可申請です。ということはきちんと色々な条件をクリアして認可申請をしないと認可が下りません。

また、申請をしてから認可が下りるまで通常1~2か月、場合によっては3か月以上かかる場合もあります。

当然ながら認可が下りていない車庫を使用することは出来ません。タイミングを間違えてしまうとその分だけ時間やコスト、さらには行政処分の対象となってしまう可能性まで出てきてしまいます。

車庫の要件

運送業の新規の許可申請の場合はコチラをお読みいただければわかりやすいと思いますが、ここでも再度、要件を説明します。

休憩施設が併設しない場合

  • 市街化調整区域ではない(屋根がなければ市街化調整区域でも大丈夫です。)
  • 住居専用地域ではない(例外あり)
  • 農地ではない
  • 営業所から直線で10㎞以内(栃木県の場合)
  • 駐車場の入り口に面した道路の幅が十分にある(幅員証明で確認)
  • 車を全部収容できる広さがあること
  • 車と車の間が50㎝以上の余裕があること
  • 車と車庫の間が50㎝以上の余裕があること
  • 車庫を借りる場合は1年以上の契約であること

休憩施設が併設する場合

  • 車庫に併設している
  • 市街化調整区域ではない
  • 休憩施設が建築基準法に違反していない
  • 住居専用地域ではない(例外あり)
  • 農地ではない
  • 営業所から直線で10㎞以内(栃木県の場合)
  • 駐車場の入り口に面した道路の幅が十分にある(幅員証明で確認)
  • 車を全部収容できる広さがあること
  • 車と車の間が50㎝以上の余裕があること
  • 車と車庫の間が50㎝以上の余裕があること
  • 車庫と休憩施設を借りる場合は1年以上の契約であること

車庫の前面道路との関係

運送業の車庫に面した道路に対してもいくつかの要件があります。簡単に言うとトラックが出入りするのに十分な広さがある道路かどうか?ということです。

車庫に出入りするための道路幅がちゃんと確保されていますよ、という事を証明するために幅員証明を添付します。市道であれば市役所の道路を管理する課で、県道であれば各土木事務所が管轄になります。

道路の幅ですが、一般的には、最低でも車幅が6m以上必要と言われています。確かにそのくらいの車道幅員があれば安心です。しかし、必ずしも6m以上必要なわけではありません。道路管理者との調整などで6m以下でも問題なく認可が下ります。

ただし、手順を間違うと面倒なことになるので運送業専門の行政書士に相談されることをお勧めします。ちなみに前面道路が国道の場合は幅員証明の添付は必要ありません。

車庫はどのくらいの広さがあればいいのか?

運送業の車庫に関する認可申請をする場合には、トラックの数に合わせた面積が確保されていることが求められます。トラック1台あたりの大きさに対して必要な面積がちゃんと決まっています。

1台あたりの必要面積

  • 2tまで   1台あたり15㎡
  • 2tロング  1台あたり20㎡
  • 7.5tまで 1台あたり28㎡
  • 7.5t超  1台あたり38㎡

休憩・睡眠のための施設が併設する場合

都市計画法、建築基準法、消防法などに違反していないことが大前提です。よくあるパターンなのですが、市街化調整区域にある車庫に勝手に建てたプレハブがあったりする場合があります。

市街化調整区域には基本的には建物を建てることが出来ないのでこのようなプレハブは休憩・睡眠の施設として認可を取ることは出来ません。また、睡眠のための施設を設置する場合は1人当たり2.5㎡以上の広さを確保する必要があります。

休憩・睡眠のための施設が併設する場合の要件は営業所の要件とほぼ同一なので営業の移転・新設のページを参考にして下さい。