行政書士の独り言|まず自社が腐ってないかを疑え

中小運送会社が「採用」に幻想を抱くな

 

 

みなさん、こんにちは!
運送業専門行政書士の齋藤です。

今日は辛口です。

「うちは人が集まらない」「求人を出しても応募が来ない」。
そう嘆く中小運送会社の社長、聞き飽きました。

でもね、そもそもあなたの会社、魅力あるんですか?

正直に言います。

今の時代、

中小企業が、ましてや運送会社が
“優秀な人材”を“安く”採って、
“安い給料”で長く働かせるなんて不可能
です。

そんな夢物語は昭和で終わってます。

ハローワークや求人サイトで
「高収入!未経験歓迎!アットホームな職場!」
とか書いて人を釣ったところで、
面接行ってみたらボロいプレハブ、
営業所内や車庫を見てみると
ヨレヨレの作業着の運転手、
無精髭を生やした年配の運転手、
ボロボロの車両…。

数日で辞めて当然です。
嘘と現実のギャップに失望して人は去る
いい加減、「とりあえず採用しよう」なんて思考は捨てましょう。

 

採用する前に、会社を鏡で見ろ

まずやるべきは「採用活動」ではありません。
自社が“人に選ばれる場所”になっているかの確認です。

労働環境はどうですか?
給与水準は?
休みは取れますか?
管理職はパワハラ気質じゃないですか?
新人にろくな教育もせず「見て覚えろ」なんて言ってませんか?

一度、従業員に聞いてみてください。
「あなたの家族にこの会社を勧められますか?」と。

もし「NO」なら、ずばり
あなたの会社は腐っているということです。

魅力がない会社が求人を出すのは、詐欺に近い

魅力のない会社が求人広告に金をかけるのは、
腐った魚を綺麗な皿に盛って出しているようなもの

いくら広告に“美辞麗句”を並べようが、
食べたらまずいものはまずい。

だったら、その広告費、今いる社員に使いませんか?

 

「今いる運転手」を宝にするしかない

採用よりも先に取り組むべきは、
今すでにいる運転手の教育と待遇改善です。

人が足りないから新しい人を採ろう?
その前に、「今いる人を育てて大事にしよう」って発想がなぜ出てこない?

運転手のスキル、マナー、安全意識、接客対応、全てを底上げする。
そのために教育に金と時間と労力を惜しまずかける

教育された運転手は生産性も安全性も高まり、
クレームも減るし、顧客からの信頼も得られる。

結局、それが最もコスパの良い“採用戦略”なんです。

 

粗利を死守せよ。安売りするな

そしてもう一つ大事なこと。
運賃は徹底的に上げてください

「うちは安くやってなんぼ」
みたいな昭和の商売感覚、即刻捨てるべきです。

安く請けてギリギリの利益しか出さず、
従業員にも還元できないなら、
それは単なる経営者の怠慢で、自殺行為

高品質なサービスには高い運賃を。

きちんと教育された運転手が時間通り、
安全に、丁寧に仕事をする。

それに見合った価格を顧客に請求する。

当たり前の話じゃないですか?

「値上げなんて言えない」と言うなら、
その程度の営業力しかないというだけです。

だったら営業を育てるか、自分で勉強するか、外注するか。

とにかく、値上げして粗利を確保しないと、
永遠に自分で気づいてないだけのブラック企業のままです

 

まとめ──自分の会社に「就職したい」と思えるか?

もし、あなたが求職者だったとして、
自分の会社に「入りたい」と思えますか?

「いや、正直…」と口ごもるようなら、
求人なんて出してる場合じゃない。

まずは会社の“商品価値”を高める努力を、死ぬ気でやる

その結果として、人が集まるようになるのです。

採用に逃げるな。
広告で誤魔化すな。
教育と待遇に金をかけろ。
そして、値上げして生き残れ。

それが、令和時代の運送会社に課せられたサバイバルのルールです。

 

それでは、今回はここまで。
最後までお読み下さいましてありがとうございます。

またお会いしましょう!

 

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