行政書士の独り言|下請けは儲からない??
下請けは儲からない
みなさん、こんにちは!
運送業専門行政書士の齋藤です。
中小規模の運送会社で、
よく聞くグチが、「下請けは儲からない。」
つまり、運賃が安い、ということ。
でも、そうは言いながらも、
いつまでも下請けを続けている運送会社はとても多いです。
運賃が安い、
つまり利益を残しづらいと分かっているのに、です。
いつも思うのですが、
そもそも、なぜ下請けは運賃が安いのか
ちゃんと考えたことってあるんでしょうか?
ズバリですが、なぜ下請けは運賃が安いのか?
それは自分で仕事を生み出していないからだと思います。
運送会社の場合、自分で元請けになっていない。
誰かが請け負ってきた仕事の一部を引き受けているだけ。
だから元請が下請けに、運送委託をした時点で、
下請けの報酬は上限が決まってしまうのです。
つまり、全く決定権がないんですよね。
原価計算しても上限が決まっているので、
赤字だろうが受けざるを得ない。
もちろん元請けになったとしても、
運賃次第ではありますが。
運賃交渉も深いテーマなので、
今後取上げたいと思ってます。
ひとまず今回は、その話はおいといて。
思考停止に陥ってませんか?
長年、下請けは儲からないと分かっていても、
結局、何もしない。
昔からの付き合いとか、
あそこの会社の領域を犯しちゃいけないとか、
色々と言い訳をして、
結局、下請けポジションから脱却しようとしない。
この、「しようとしない」がキモだと思うんですよね。
つまり、下請けは儲からないと口で言い続けるだけで、
何の努力もしようとすら思わない。
儲からない、儲からないと言い続けても、
なんとか生き延びることが出来ている
今の環境がとても居心地が良いのだと思います。
逆説的な話にはなりますけど、
自分で自分の首を締めながら、
苦しい苦しいって言っているようなものだと思います。
こんな社長、運転手からしてみたらたまったもんじゃないですよね。
脱下請け
下請けは儲からない。
ならば儲けるには、元請けになるしかない。
では、元請けになるにはどうすれば良いか?
自ら会社の強みをさらに尖らせ、
自ら顧客を開拓し、
自ら営業するしかないんです。
確かに、運送会社は、強みや差別化がしづらい業種ではあります。
それは分かります。
でもそれにかこつけて、営業なんかしたことない、
どうせ門前払いだし、どこに営業をすればいいかわからない。
そんなしんどいことは嫌だ?頭を下げるのは嫌だ?
そんな事するために社長になったんじゃない。
色々と言い訳の声が聞こえてきそうですが、
いやいや、それがあなた(社長)の仕事です。
元請けから言われた通りの運賃で、
言われた通りの仕事をするほうが、ずっとしんどくないですか?
そんなことは分かってるはずです。
考えていないだけで。
現実から目を背けているだけです。
営業するのがしんどいからと言って、
そこから逃げているから、
もっとしんどい状況を自ら作り出しているということに早く気づいて欲しいです。
仕組みを考える
運送業界には大手と呼ばれる運送会社がたくさんあります。
その大手の運送会社は、
すでに決まった仕事をたくさん持っているので、
ここにぶら下がっていれば、多分、仕事に困ることはないと思います。
そして、この大手の運送会社が求めるルールは
「安く・高品質」であること。
同じ品質なら、必ず安いほうに仕事が流れます。
つまり「高く受けることが不可能」な仕事なのです。
そもそも規模が大きく、
安定した荷主を確保するには「数」が必要です。
品質を下げず多くの仕事をまとめて引き受けることができる。
こういう大手の運送会社にまとまった仕事が集まってきます。
まとめて受けるためには「安く・高品質」で納品してくれる
下請けの運送会社が必要です。
いかに安く走らせるか。
ここが彼ら大手の運送会社の利益の源泉なのです。
この一連の流れの中から、仕事を受けると運賃は間違いなく安くなります。
発注運賃もクオリティも大手の運送会社が主導権を握っているからです。
たとえ、運転手教育に力を入れ、DX化を進め、最新の車両を導入するなどして、
仕事のクオリティを高めても、運賃アップには限界があります。
なぜなら元請が仕事を受けた時点で上限は決まっているからです。
この上限を超えて運賃を上げたい。
役員報酬を今の何倍ももらって、
運転手にもたくさんの給料をあげたい。
資金繰りに悩むことも無く、怒鳴ったり、イライラを顔に出したり。
そんな毎日から解放されたいなら、
仕事の受け方を根本から見直す必要があります。
相手から依頼される仕事を待つのではなく、
こちらから仕事を依頼させる工夫をする。
究極ですが、これ以外に方法はありません。
依頼したくなる仕掛けを作る。
つまり集客・営業を自分の手で行うのです。
ここから逃げてはいけません。
なぜなら、それがあなた(社長)の仕事だからです。
それでは、今回はここまで。
最後までお読み下さいましてありがとうございます。
またお会いしましょう!
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