行政書士の独り言|それで問題解決しますか??
「コツ」では、本質は変わらない。
みなさん、こんにちは!
運送業専門行政書士の齋藤です。
私は、定期的に訪問する顧問先の社長や、スポットでお会いする社長から
色々な相談を受けることがあります。
もちろん運送業の手続きについての質問が大半ですが、
中には経営だったり、社員教育だったりと様々です。
その中でたまにこう聞かれることがあります。
「〇〇のコツ、教えてもらえませんか?」
その気持ち、とてもよくわかりますし、悪気なく聞いているのもわかります。
でも正直なところ、この質問を聞くたびに、
ほんの少しだけ切ないというかちょっとちがうんだよなー
というなんとも言えない気持ちになるんです。
なぜかというと、
「コツを知れば、状況が一気に好転する」
と思っている時点で、たいていの場合は、
問題の“本質”からズレてしまっているからなんですよね。
たとえば──
・運転手が育たない
・自主的に動かない
・売上が安定しない
こうした簡単なようで、実は根深いテーマに対して、
「魔法のようなテクニック」
や
「即効性のある裏技」
もっというと
「仮面ライダーの変身ベルト」
のように、
「あっ!!」
と言う間に一瞬で状況が変わるなんてものは存在しません。
仮に“コツ”のようなものをお伝えしたとしても、
それが今のあなたの会社の状況に合っているか、
実行できるかは、また別の話。
表面だけをなぞっても、再現性がなく、多分うまくいきません。
そんな質問の回答は??
私がそんな質問を受けた時は、その場で回答することはありません。
というか、こうしたらいいですよ、とか、ああしたらいいですよ
と言ったアドバイスはしないようにしています。
そういう時は、おおまかに以下のような流れで
✔ 自分がどんな「前提」や「思い込み」で物事を見ているのかを探る
✔ 問題の構造を一緒に整理する
✔ どの方向性で考えていくとよさそうかの“ヒント”を持ち帰ってもらう
つまり、
「うまくやる技術」よりも、
「どう向き合うかという視点」にこそ価値がある。
そう思っています。
「コツ」を探し始めると、多くの場合、“思考停止”が始まります。
なぜかというと、原因をきちんと深掘りして向き合わず、
苦しむことを避け、安易な答えだけを外に求めてしまい、
自分の頭で考えることを放棄するから。
でも、「なぜ今、うまくいっていないのか?」
を自分の言葉で語れるようになると、
そこから見える世界が変わってくるんです。
ほんの少しでも、“本質”の輪郭が見えた瞬間、変化はすでに始まっています。
問題の根源は??
私が知る限り、多くの課題や問題は、
スキル不足よりも“思考のスタンス”に根っこがあります。
思考のスタンスが変われば、見えてくる世界が変わります。
そしてその結果、問題だと思っていたことの「正体」が変わってくる。
その正体が見えずに“目先の打ち手”ばかり求めていると、
何度も同じところに戻ってきてしまう。
肩こりの原因を特定しないまま、
湿布だけ貼り続けるような状態になってしまうんですね。
あなたを含め私たちが本当に望んでいるのは、
「目の前の問題をなんとかすること」ではなく、
「自分自身のステージを一段、また一段と上げていくこと」
なんじゃないでしょうか。
そうすると、同じテーマでも、見える景色が変わってきます。
今までは「問題」として捉えていたことが、
むしろ「成長のきっかけ」に見えてきたりする。
悩んでいたあの時期さえも、
「必要なプロセスだった」と受け止められるようになる。
そんな未来に向けて、
これからもたくさんの社長の役に立てるようなポジションで居続けたいと思います。
それでは、今回はここまで。
最後までお読み下さいましてありがとうございます。
またお会いしましょう!
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